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PJ: 土井 哲夫

「行き倒れ」はどう扱われるのか、ホームレスの場合
2012年02月09日 07:46 JST


愛隣地区の厚生相談所(撮影:土井哲夫、1月30日) 

【PJニュース 2012年2月6日】去る1月30日正午前、橋本市内の紀ノ川沿い道路において転倒した男性が発見された。通報により救急車、パトカー等が出動したが男性(67歳)は救急車内で意識を取り戻し元気になった。警察は「事件性なし」との事で引き上げた。消防署(救急車)は「意識状態が清明であり、小さな擦過傷は有るが本人の意向も有り病院への搬送をやめた」との事であった。

この後は市役所の福祉課「保護係」の出番である。男性は市役所の車(軽4ワゴン)に職員2名と共に乗車した。男性は「大阪、西成区のあいりん地区へ帰りたい」との事、この様な場合、保護係は500円の範囲内で電車等に乗せる処置を取る。だが、橋本からでは交通料金が不足。3人を乗せた車は大阪を目指して走らねばならない。橋本市の福祉課長によると「法外援助であり条例も無く、今までの運用例に乗っ取った処置である」と説明した。

男性は20数年前までは豊中市に在住していた様だが、現在は籍がない。あてのある大阪市と豊中市は「発見した橋本市で対応していただきたい」とそっけない。橋本市にはこうした場合の受け容れ施設はない。厚生労働省や和歌山県は「市町村の対応に任せている」とした。

男性は1月30日の未明、ダンボールの「家」があまりに寒いので、とにかく歩こうと思いたった。8時間以上かけて橋本市まで約50キロ歩いて倒れたのだ。大阪・西成までたどり着いた男性は、近くにある「厚生相談所」の紹介で、あいりん地区の「シェルター」で1泊する事になった。その後は行方知らず。

大阪市環境局斎場霊園によると、2010年9月から11年8月までの1年間で1737名の方が引き取り手なく、無縁堂に送られた。その人数は増加傾向である。人命に重さの違いはないし「自業自得」などと済ませられる問題ではない。【了】

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PJ 記者